SEO対策の前にやるべきこと。 広告やブログに頼らない、“育てるWebサイト”の作り方

「ブログを出せばSEOになる」「広告を出せば集客できる」 そんなふうに考えていませんか?
たしかにブログやWeb広告は、集客の有効な手段です。 でも、それは“Webサイト本体の土台”が整っていることが前提です。 土台が弱いまま記事を更新しても、広告を回しても、集客効果は一時的。
本当に効果の出るSEO戦略とは、 "広告やブログに頼らなくても検索される" そんなサイトを育てていくことです。
今回は、あるクライアント様にご提案したSEO戦略資料の内容をもとに、 本当に成果につながるWeb戦略の組み立て方をご紹介します。
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SEO=ブログや広告ではない
SEOというと「まずはブログを更新しましょう」「広告を出してアクセスを集めましょう」といった外部施策に目が行きがちです。 しかし、これらはあくまでも“補助的な手段”であり、真のSEO対策とは言えません。
たとえば、Webサイト自体の構造が古く、Googleが正しく読み取れない作りになっていた場合、 いくらブログを投稿しても、評価がサイト全体に反映されないことがあります。 また、適切な内部リンクが設計されていなかったり、コンテンツが重複していたりすると、 そもそも検索エンジンにとって「価値のあるサイト」と判断されづらくなります。
さらに、広告からランディングしても、本体サイトの内容が薄かったり、 導線がわかりづらかったり、デザインが崩れていたりすると、 「この会社、大丈夫かな…」という不安を与えてしまい、結果的にCV(コンバージョン)には繋がりません。
外部施策に頼って集客しても、その先の受け皿=Webサイト本体が整っていなければ、 せっかくのアクセスも成果に結びつかないのです。
だからこそ、まずは“Webサイト本体の強化”が重要なのです。 しっかりと設計されたサイトは、広告やブログとの相乗効果も高まり、 継続的でコストパフォーマンスの良い集客が実現できるようになります。
Google検索の順位はどう決まる?

検索順位を決めているのはGoogleの評価アルゴリズムです。 つまり、SEOとは「Googleから高く評価されるサイトを作る」こととも言えます。
では、Googleが高く評価するのはどんなサイトでしょうか?
- 正しいHTML構造で、情報が整理されている(hタグ、title、altなど)
- モバイルでも見やすく、表示速度が速い
- サイト全体が専門的・信頼性があり、役立つと判断される
- サイトの滞在時間や直帰率など、ユーザー行動が良好
- 外部サイトからの良質な被リンクがある
Googleは、ユーザーの検索意図を汲み取り、「この情報が最も役に立つ」と判断したページを上位に表示させます。 そのため、単なるキーワード詰め込みではなく、検索意図に応える質の高いコンテンツが求められます。
また、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)も評価の重要な要素です。 これは特に医療や教育、金融などの"YMYL(Your Money or Your Life)"に関する分野で重視されます。
さらに、技術的な構造面も見逃せません。 構造化データ(Schema.org)を適切に設定していたり、 モバイルフレンドリーであったり、Core Web Vitals(表示速度や操作性指標)が良好であることも、評価に大きく影響します。
つまり、Googleに評価されるサイトとは、 “技術的に最適化され、ユーザーの役に立つ高品質な情報を発信し続けているサイト”なのです。
見た目だけのサイトでは上位表示されません。
裏側(構造)と中身(コンテンツ)が整ってこそ、SEOは機能するのです。
外部施策より、まず内部施策を整えるべき理由
多くの企業がSEO対策の第一歩として「ブログ記事の更新」や「広告出稿」から始めようとします。 もちろん、これらは正しく活用すれば集客の武器になります。 しかし、それはWebサイト本体がきちんと整備されていてこそ、効果を発揮するものです。
ところが、実際には以下のような状態のサイトが非常に多く見受けられます。
- ページの一部またはすべての構造がきちんとした構築でないため、Googleがコンテンツを認識できない
- titleやdescription、見出しタグ(h1~h3)が正しく設定されていない
- 読み込み速度が遅く、モバイル対応も不十分
- 画像が多すぎてテキスト情報が少なく、キーワードとの関連性が弱い
- ユーザー導線が曖昧で、必要な情報にたどり着きにくい
- デザインが雑すぎて信頼性に欠ける
これでは、いくら良質な記事を書いてもサイト全体の評価には繋がらず、 広告を出しても「イマイチ信用できない」と判断されてしまうリスクがあります。
内部施策とは、言い換えれば「サイトの基礎体力づくり」です。
- HTMLやCSSなど技術的な最適化
- 構造の整理と導線の明確化
- ユーザーが直感的に使えるUI/UX設計
- 各ページが論理的にリンクし合い、SEO的にも意味のある構成
これらを整えておくことで、Googleにもユーザーにも「信頼できるサイト」と認識され、 結果として、ブログや広告の効果が何倍にも跳ね上がるのです。
つまり、「ブログや広告を活かすために、内部施策を先に整えるべき」なのです。 内部を整えることで、外部施策の“効き”が格段に良くなり、 長期的に見てもコストパフォーマンスの高い集客が実現できます。
ブログのキーワード、間違っていませんか?
SEO記事を書く際に、最も重要なのが「キーワード選定」です。
よくあるのが、事業者側の“業界用語”や“専門用語”をそのままブログのキーワードにしてしまっているケースです。
たとえば、あるWeb制作会社がブログで「UI/UX改善 CVR最適化」や「レスポンシブサイト 費用」といった表現を使って記事を書いていたとします。
業界では一般的な言葉ですが、検索者は「ホームページ スマホ対応 名古屋」とか「名古屋 ホームページ修正」のような、もっと自然な言葉で検索することがほとんどです。
つまり、“提供者目線の専門用語”ではなく、“検索者目線の悩みや行動に近い言葉”で設計することが、SEOにおいて非常に重要なのです。
また、ターゲット層が日本国内なのに、英語表記のキーワードで記事を構成するケースも多く見かけます。 BtoBの一部層には通じるかもしれませんが、一般のユーザーにとっては馴染みがなく、検索行動につながりにくいのが現実です。
キーワード選定は、まさに「誰のために」「何のために」発信するかの設計です。 Googleキーワードプランナーや検索ボリューム調査ツールを活用し、 実際にユーザーが使っている検索語を把握することが、SEO成功への第一歩です。
ブログ記事の質がどれだけ高くても、そもそも検索されなければ意味がありません。
また、たとえ検索上位に表示されていても、それは「ニッチすぎるキーワード」だからといこともあります。
この場合、上位に表示されても、その検索をする人は少なく、記事を読まれることもありません。
だからこそ、「キーワード選定」はSEO記事における最重要工程といえるのです。
目指すべきは「広告なしでも見つかるサイト」

ここまでお伝えしてきたように、本当に成果の出るSEO戦略とは、「広告を打てばOK」「ブログを書けばOK」といった短期的なアプローチではなく、Webサイト本体の力をコツコツと“育てる”ことです。
確かに、広告や記事更新は一定の集客効果があります。しかしそれは、あくまでも一時的なブースターのようなもの。広告を止めれば流入は途絶え、ブログ更新をやめれば新規の検索露出も減っていきます。
では、理想的な状態とは何か?
それは、広告を打たなくても、ブログを毎日更新しなくても、自然検索で継続的に見つかるWebサイトを持つことです。
そのためには、まず「Webサイト自体」がGoogleにしっかり評価される構造と内容になっていることが前提です。
- 正しいHTMLマークアップ、適切なタグ設計
- 読み込み速度の最適化、モバイルフレンドリーな構成
- ユーザーにとって分かりやすく、滞在しやすい情報設計
- 業界や地域において、専門性と信頼性を感じさせる内容と表現
- ビジュアルの整った、安心感を与えるデザイン
これらが揃ってはじめて、「このサイトは信頼できる」「役に立つ情報がある」とGoogleにもユーザーにも思ってもらえるようになります。
たとえば、誰かが「〇〇(業種) 名古屋」と検索したときに、広告枠ではなく自然検索結果の中で1ページ目に自社サイトが表示される。
そんな状態を実現できれば、広告費をかけなくても安定した集客が可能になります。
これは一朝一夕では実現できませんが、「地に足のついたSEO戦略」で少しずつでも改善していけば、確実に到達できる目標です。
ホームページは24時間働く営業マンです。 その営業マンが力を発揮できるように、まずは体幹=基礎設計を整えてあげましょう。
まとめ:「効くSEO」の土台は、Webサイトそのものにある
SEO対策というと、「とにかく記事を書こう」「広告を出せばアクセスが増える」といった発想からスタートしがちです。
しかし本当に成果に繋がるSEOとは、そういった“外側の施策”ではなく、Webサイト本体の設計そのものを見直すことから始まります。
検索エンジンもユーザーも見ているのは、その情報がどれだけ有益か、信頼できるかという点です。
つまり、見た目の華やかさや記事の量ではなく、「本質的な価値」を持つサイトかどうかが問われているのです。
- HTMLや構造の最適化はできているか?
- モバイル表示や読み込み速度に問題はないか?
- どのページに何が書かれていて、ユーザーは迷わず情報にたどり着けるか?
- コンテンツの内容は“検索者の悩みや目的”にちゃんと応えているか?
こうした内部の精度を高めることで、ブログや広告といった外部施策もようやく“真価を発揮”します。
逆に、土台ができていないまま外部施策を重ねても、思ったような効果は出ません。
SEOとは「検索順位を上げるテクニック」ではなく、ユーザーの役に立つサイトを地道に育てていくプロセスそのものです。
そしてそれは、更新頻度や一時的なアクセス数に左右されない、長期的で安定した集客力へとつながっていきます。
マルミィデザインでは、そうした「土台づくり」を軸としたSEO戦略を、クライアント様ごとに丁寧に設計・ご提案しています。
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